CM、MV、企業プロモーション映像、映画、ドラマ等、様々なジャンルの映像編集と音声処理を行う総合ポストプロダクションスタジオであるレスパスビジョン株式会社様の「MA-4
Atmos MA Studio」に、amphion / Two 18, Base Two25 system, FlexBase25 system,amp700
が採用されました。
導入事例インタビュー
ミックスウェーブ(以下、M):
はじめに、このスタジオの背景について教えていただけますか?
レスパスビジョン様(以下、L):
このスタジオがあるフロアは、もともと別の会社のマスタリングスタジオでしたが、その会社が引き揚げることになり、それを機に当社が引き継いで編集室に改造しました。
そのため、部屋の形はそのままで、吸音材もその当時ほぼ整備されていたため、内装をわずかに変更して昨年から利用していましたが、最近はイマーシブ案件の増加に伴って当社がマスター作成まで全て手がけるようになったため、それが正確に行えているかを確認する部屋が必要になりました。
そこで、まずはADAM
の小型スピーカーを使用してDolby Atmos
仕様でモニタリングできる編集室を設けましたが、その後、モニタリングチェックについては社内でそれほど行わなくても良いのではないかという話になり、Dolby Atmos 対応のMA
室に変更することになって、メインのスピーカーを選定した結果、LR にはAmphion のTwo18 とBase Two25 、センターにはTwo18 とFlexBase25
のセットを導入することになりました。
M:
Amphionのスピーカーを選んだ理由について教えていただけますか?
L:
他の部屋も含めて、元々はADAM
のMP1 というトールサイズのマスタリング用のスピーカーが使われていましたが、約3
年前にディスコンになることが決まり、日本の代理店さんからも在庫がある部品でしか対応できないとの連絡がありました。
そこでメインのスピーカーの選定を始めた際、最初に候補に挙がったのがAmphion
で、その後Genelec
を含む様々なメーカーのスピーカーを試聴しましたが、最終的にはAmphionが最も適していると感じました。
試聴の際は、候補のスピーカーの代理店さんのデモルーム等でも聴きましたが、このスタジオで聴いた場合とは全然違う印象でした。この部屋は低域の処理が難しく、他のスピーカーでは高域が強調されることがありましたが、Amphion
のTwo18 とBase Two25 のセットは音のバランスがフラットで、他のエンジニアも含めて非常に良い印象を持ちました。
M:
実際の業務でAmphion
のスピーカーを使用した感想はいかがでしょうか?
L:
非常に音を掴みやすいというか分かりやすいスピーカーで、作業したことがすぐ反映されるのですごく有難いと思っています。
また、Amphion
はDSP が入っていないため、はじめは音場補正プロセッサーを使用してAmphion
を含めた全てのスピーカーを調整しましたが、どうしても平坦な音になってしまったため、Amphion
以外のスピーカーのみの位相と音質を調整することにしたところ、パッシブの良さを感じながら作業できる部屋になりました。
他の部屋の音をずっと聴いていたクライアント様にも違和感なくお聴きいただいており、音楽ものからドラマの仕込み等、様々なジャンルの音にも問題なく対応できています。
Amphionの出音は、今時の現代的なDSP
スピーカーに比べると派手な印象はありませんが、逆にあまり派手過ぎると何も処理しなくなってしまうため、原音に対して忠実に再生してくれるのはとても有難いと感じていますし、DSP
スピーカーと違ってミックスした時の音のレイヤーが鮮明に分かるため、非常に作業し易いと思います。
また、アンプはファンレスのため駆動音も一切気になりませんし、熱によるトラブル等も無いため、パッシブのシンプルさは非常に気に入っています。
M:
どうもありがとうございました。